Google AdSense にすでに合格しているサイトを運営していると、「新しく作った別サイトも収益化したい」と考えるのは自然な流れです。しかし、サイト追加の手順や URL の書き方、Blogger との連携方法、ads.txt の設定など、初めて触れる内容も多く、どこから手をつければ良いのか迷いやすいポイントがいくつかあります。
筆者自身も、初めての AdSense 審査時に独自ドメインを取得していたにもかかわらず、誤って Blogger の無料ドメイン(blogspot.com)で申請を出し続け、「ナビゲーションに問題があります」という理由で何度も不合格になった経験があります。独自ドメインを正しく登録し直した途端に審査が通過し、基本設定がどれほど重要かを痛感しました。
この記事では、Blogger と AdSense を連携するところから始めて、新しいサイトを追加し、ads.txt を設定するまでの流れを、初心者向けにわかりやすく整理して紹介します。
BloggerとAdSenseを最初に連携する(ここがスタート地点)
Blogger で新しいサイトを収益化したい場合、まず最初にやっておきたいのが「Blogger と AdSense の連携」です。これを済ませておくことで、AdSense 側のサイト追加や所有権確認がスムーズに進みます。
▼ 手順
① Blogger にログイン → 左メニュー「収益」へ進む
② 「AdSense に接続」または「AdSense アカウントをリンク」と表示されているボタンをクリック
③ 表示された Google アカウントを選び、連携を許可
この操作によって、Blogger と AdSense のアカウントがひも付きます。 Blogger は Google 管理の CMS なので、ここで連携しておくと、AdSense 側でサイトを追加したときに所有権の確認が自動で行われやすくなるのが特徴です。
AdSense新サイト審査の基本とURL入力ルール
サイトごとに審査が必要な理由
AdSense はアカウント単位ではなく、サイト単位で広告掲載の品質を確認する仕組みになっています。そのため、すでに1つ目のサイトで合格していても、2つ目・3つ目のサイトを追加するときには、あらためて審査が行われます。
とはいえ、アカウント自体がすでに合格している分、まったくの新規申請よりはスムーズに進むケースが多いです。基本設定さえ間違えなければ、過度に心配する必要はありません。
【最重要】サイト追加時のURLは「https://」「www」を付けない
サイト追加画面で入力する URL の形式は、多くの人がつまずくポイントです。AdSense では純粋なドメイン名のみを入力します。
▼ 正しい入力例
example1.com example2.com petit-useful.com
▼ 間違った入力例
https://example1.com www.example1.com https://www.example2.com
AdSense は、https か http か、www の有無といった違いを内部で自動処理するため、入力欄にはドメイン部分だけを入れれば十分です。ここを間違えると、「サイトを確認できません」「審査が進まない」といったトラブルにつながるので注意が必要です。
新しいサイトをAdSenseに追加する手順(Blogger対応)
① AdSense にログインし「サイト」を開く
AdSense 管理画面の左メニューから「サイト」を選びます。 すでに登録済みのサイト一覧が表示され、その上部に「サイトを追加」ボタンがあります。
② 「サイトを追加」→ ドメイン名のみ入力する
新しく収益化したいサイトのドメイン名を入力します。
例:example2.com
このとき、先ほど解説したとおりhttps:// や www は入力しません。ドメイン名だけを入れて次に進みます。
③ 所有権確認はBloggerなら自動で完了する
以前は metaタグや AdSense のコードを head 内に貼り付けて所有権を確認する方法が一般的でしたが、Blogger の場合は少し仕組みが異なります。
- Blogger は Google が提供・管理している CMS
- そのため、Blogger の管理画面で操作できている時点で「そのユーザーがサイトを管理している」と判断できる
- 結果として、AdSense 側で所有権確認用のコードが出てこないケースが多い
Blogger では、「収益」メニューから AdSense と連携しておき、さらに AdSense 側でドメインを追加すれば、所有権確認は裏側で自動的に処理されると考えて問題ありません。
④ 審査を待つ(通常1〜3日ほど)
サイト追加が完了すると、ステータスが「審査中」となります。 基本的には 1〜3 日ほどで結果が表示されますが、混雑状況によっては多少前後することもあります。
ads.txtの役割とAdSenseでの書き方
ここからは、よく警告が出る「ads.txt」について解説します。 まず、ads.txt はサイトの所有権確認のためのものではありません。
ads.txt の本来の目的は、
- このドメインの広告枠を「正規に販売できるパブリッシャー(publisher)が誰か」を公表する
- なりすましや不正な広告取引(アドフラウド)を防ぐ
というものです。 広告主側は、このファイルを参照することで「本当に正規のサイトなのか」を機械的に判断しています。
AdSenseで使うads.txtの中身はたった1行
AdSense の ads.txt はとてもシンプルで、基本形は次の 1 行だけです。
google.com, pub-XXXXXXXXXXXXXXX, DIRECT, f08c47fec0942fa0
google.com… 広告システム(Google)pub-XXXXXXXXXXXXXXX… あなたのパブリッシャーIDDIRECT… Googleとあなたが直接の関係にあることを示すf08c47fec0942fa0… Googleの認証ID(固定値)
AdSense しか使っていないなら、この 1 行だけで問題ありません。 複数サイト(example1.com、example2.com など)を運営している場合でも、中身は同じ 1 行をそれぞれのサイトの ads.txt に書けばOKです。
Bloggerでads.txtを設定する方法
① Blogger の設定画面を開く
Blogger ダッシュボード → 対象ブログを選択 → 左メニューの「設定」をクリックします。
② 「広告」または「カスタム ads.txt」をオンにする
設定の中に 「カスタム ads.txt」 という項目があるので、「有効」に切り替えます。
③ ads.txt の中身を貼り付ける
入力欄に、先ほどの 1 行を貼り付けます。
google.com, pub-XXXXXXXXXXXXXXX, DIRECT, f08c47fec0942fa0
pub の部分は、あなたの AdSense アカウントに表示されているパブリッシャーIDに置き換えてください。
保存すると、数分〜数時間で https://example1.com/ads.txt のような形で公開されます。
④ 反映には最大72時間かかることもある
AdSense の管理画面に表示される「ads.txt を設定してください」という警告は、設定直後には消えません。 通常、24〜72時間ほどで自動的に更新されるので、しばらく様子を見ましょう。
全体の流れを図で確認
筆者の実体験から学んだ注意ポイントとまとめ
独自ドメインを取ったのに無料ドメインで申請していた失敗
筆者は、独自ドメイン(petit-useful.com)を取得していたにもかかわらず、Blogger の無料ドメイン(〜.blogspot.com)のまま AdSense に申請し続けてしまい、何度も審査に落ちていました。
その際の不合格理由は、毎回「ナビゲーションに問題があります」。
実際にはメニュー構造も記事数も問題なかったため、後から振り返ると、無料ドメイン特有の厳しい評価や、ドメイン設定の不一致が原因だったと考えています。
独自ドメインを正しく AdSense に登録し直したところ、スムーズに審査を通過。
「どのドメインで審査に出しているか」「URLを正しく入力しているか」という基本部分が、結果に大きく影響することを身をもって学びました。
これから新サイトを追加する人へのアドバイス
- Blogger では最初に「収益」から AdSense と連携しておく
- AdSense のサイト追加では https:// や www を付けずにドメインだけ入力する
- 所有権確認はBloggerなら自動で行われるので、metaタグが出なくても心配しない
- ads.txt は所有権ではなく「正規の広告販売者」を示す仕組みと理解しておく
- 複数サイトでも ads.txt の中身は同じ1行を使い回してOK
これらのポイントさえ押さえておけば、AdSense の新サイト追加は決して難しい作業ではありません。 Blogger と AdSense の連携を活用しながら、あなたのブログ運営と収益化がスムーズに進んでいくきっかけになればうれしいです。
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